ゲームの感想書くの久々やん。昔の記事見て形式を思い出しています。
Acacia制作、“魔法少女ノ魔女裁判”をクリア。
購入理由はオタクが好きそうだから。ゴシック、ノベルゲー。
やろうやろうと思って積んでたけど、コロナ陽性になって唐突に休みを得たのでプレイ。
ネタバレ注意。クリアしてから見ることを強く推奨。
プレイ時間:13時間
全編フルボイスなのでまともに聞いてたら30時間くらいかかりそう。
裁判パートも早回し多用してた。
評価:非常に良い
ゲームデザインを筆頭にすごくコントロールの効いた良作という印象。
露骨にダンガンロンパフォロワーぽいが、自分はダンガンロンパシリーズはまったくの未プレイなのでそのあたりはわからない。殺人をテーマに扱うけどヘイトコントロールが出来ていて、特別不快なキャラや要素がなく、とにかく弱点が少ない。
ビジュアル音楽良好。
ストーリー:人を殺す魔女を裁判で決めて殺そう
女の子が可愛い
作品全体としてはゴシック系だがキモ・オタクにしかウケそうにないビジュアルというわけでもなく、ピュアピュアな中学生あたりにも刺さりそうな万人向けの絶妙なラインついていて間口が広そう。
露骨な色気を出してるキャラもいないので女性からも支持を得られそう。
プレイしていてストレスが少ない
裁判パートがメインなのだが、サクサク裁判パートまで向かうテンポの良さがある。
そして裁判パートもミスしたところで特にペナルティはなく、嗜められたりギャグっぽくなるだけ。制限時間はあるようだが、選択肢総当りをしても足りなくなることはないと思われる。
ダンガンロンパ未履修で、逆転裁判とかもあまり知らない身としては、わからずに攻略を見ないと全然進めないということを少し危惧していたが、そういうこともなくサクサク進められた。

真価は2部から
1部の時点では言うて普通だな~くらいの感覚だったが、2nd OPきてからあっちぃ~w
1部のエマ視点では事件発生→周辺捜索→メルルの助けを借りながら各人の発言をひたすらついていく、という普通の手法が中心だった。
誰が犯人か、みたいな話ではなく、とにかく誰に対しても、相手が仲良しグループの一員であったとしても、どんな内容でも発言と事実に整合性がとれていなければそれをつついていく、あまりにも後出しロジカルモンスターみたいなキモさはあったが・・・




それが2部のヒロ視点では事前捜査もできない圧倒的不利な状況から、嘘でもいいから周りの心証を勝ち取っていくことが中心のなんでもありになっていく転換が面白い。








煽りあり、偽証あり、求めるのは結果・・・どこかで見たことがあるキャラ造形だが好きなものは好きなんだ。
そして最後にはその嘘が本当になってしまうのもあちい!w
2部になって1部で早々に脱落していったキャラにきちんと見せ場が出来る作りも良かった。やっぱルート毎に活躍するキャラが違わないとね。
総決算
最終章は魔法も交えた進行になり、章が進む毎に段階的にやれることが拡張されていくデザインとしても物語としてもよかった。
各々のトラウマに踏み込んで魔女化していく必要があるのだが、このあたりはエロゲの文脈、各ヒロインのルートでヒロイン毎のトラウマを提示し、それを乗り越えていくという手口を短期的に行っているようなところだろうか。
かなり強引で解決しているとも思えないんだが、ヒロ自身が最初に魔女になって痛みを引き受けているところがあり、トラウマをつつくことに関してのヘイトコントロールが出来ているなと。
サントラが良い
緊迫感あり、盛り上がりもあり、ボーカルもありと音楽面かなり良かった。オタクの好きな謎言語歌唱もある。
遊戯王の淡々と探り合いしている時みたいな感じで好きです。
好きだったキャラ評
色んなキャラがいて、味があるのでお気に入りの女の子が1人くらいいると思うよ。
◆エマ
ただただ可愛いと言わざるをえない。


2部では1部でプレイヤーがそうしていたように、ヒロの発言にも容赦なくカットインで割り込んでくるロジカルモンスターとして健在。
◆ヒロ

ダンガンロンパアニメ版の経験で、最初に退場した時点で黒幕だと疑っていました。すみませんでした。




煽りも出来るし、ツッコミも出来る。このキャラだけプレイ中に撮ったSSが多すぎる。
エマヒロよりは偽証コンビのノアヒロ派ですね僕は。
◆シェリー・ハンナ
シェリハンしか勝たん・・・
お嬢様キャラが好きなのでハンナが初見時点で好感度高かった。
ハンナハンナ劇場を彷彿とさせる名前、キャラカラーが緑、もしや・・・?


シェリーちゃんはどう見てもおかしくて、こういう倫理観おかしいキャラって人によっては凄い嫌われる可能性も高そうなんだが、その辺りをうまくヘイトコントロール出来てそう。逆にコントロールしようとしているのが鼻につく、というオタクも一定数いそうだけど、多分若者には気持ちよく受け入れられるだろう。
最後の事件は消去法的にハンナちゃんが犯人なのがわかってしまったのが少し残念である。


トリックは絶対これだと思ってたんですが・・・
◆夏目アンアン
対人社会経験が少なすぎるからだろうけど、お前のドッキリ笑えないよ・・・

夏目アンアンちゃんの洗脳催眠音声が、欲しい。【■■■■しろ】!


BAD ENDだけ雑すぎる
全体として非常に丁寧にコントロールされた作品という印象なのだがBAD ENDだけ唐突すぎるものが多い。選択肢ミスした瞬間に切られて即死するFateみたいなBAD ENDが初っ端からあってびっくりした。タイガー道場的なおもしろ要素もないし・・・


なんか唐突に爆発物掘り出して死ぬENDとか、日本沈没2020思い出して笑っちまったよ。
一番好きなBAD ENDは1部最終章の共犯ENDでした。

あとは2部最初の大乱闘END、シェリハン駆け落ちENDあたりが好きだったかな。
自分の中ではBAD ENDはある種のご褒美なので、ちゃんとご褒美になるような気持ち良い(気持ち悪い)内容でお出ししてほしい。
くそどうでもいい死に方でも敗北リョナエロシーンみたいなの入れてくれたら神作認定だったかもしれん。
動機の弱さは少し気になる
殺せそうな流れが来たからつい殺した、それが事実です。みたいな話で始まって処刑時にトラウマ開示、という流れ。殺人動機自体が魔法・魔女因子による殺人衝動とトラウマ・悲しき過去に概ね紐ついており、皆が殺すこともあれば殺されることもあるというポジションでいて、徹底的な悪人がおらず、状況と対人接触の流れで起こしてしまった的な面はあり。まあ現実の殺人も人間関係起因のものに関しては多くはそんなもんだとは思うが。
ちょっと事件全体として動機に乏しい印象は受けた。この辺りは全てのキャラに等しく出番を与えたり、ヘイトコントロールの代償なのかもしれない。
good/bad
総評
公式SNSの宣伝はちょっと気持ち悪さがあったが、こんな手堅くまとまった優等生作品が出てくるんだ。
テンポよく進み攻略面でストレスが少ない。
時間遡行など今では定番となっているギミックを初体験の小中高生から、ノベルゲームに慣れたオタクまで楽しめる。キモ・オタクや男が鼻息荒く飛びつく色気というよりは、女性ウケも良さそうな、ゴシックでありながらもポップ、ある種の清楚さも感じるキャラデザによる間口の広さ。
とにかく目立った弱点が少ないのがこのゲームの一番の強みではないかと。
かといって面白い部分がないかと言われると全くそんなことはなく、1部→2部→最終章と段階的に主人公キャラの行動原理や議論における進行も変わっていき、構造に納得感がある。
1部ではエマちゃんの論理性で真実を解き明かす場であり、2部ではヒロの偽証による人狼的裁判(魔女裁判)の色合いが強くなる。最終章は魔法も用いた魔女(による)裁判となり、初めて処刑以外の選択肢をとる。互いの罪を暴かれた上でそれを清算・乗り越えて生きていく過程でもあった。
3つの段階で展開していくのは三審制を意識したのかもしれない(適当)
周辺状況を突っついてたら最終的に犯人に繋がって自白するという流れなので、純粋な推理・ミステリものを期待していると引っかかる人はいそうだが。
総じて丁寧に作られた良作、コントロールが効いているが故にぶっ刺さりはしにくそうだが広く楽しめる、今の時代の売れ線を狙って成功している、優等生的作品とさせてください。

新作を見に行ったらまたこの子いるんだけど。そういう立ち位置なのか・・・
新作もいつかやります。
とりあえずノベルゲーいける人なら買うのおすすめです。

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