カルトの王となれ “Cult of the Lamb” 感想

Massive Monster製作の新作、“Cult of the Lamb” をクリア。
プレイ理由はSteam眺めてて面白そうだったから。
あと、同僚のゲーマー(当然コンシューマ)から “Corviさん次ゲーム何買います?え、秋くらいまでは買わないかも?僕、Cult of the Lamb買いますよ!Corviさんも買いましょうよ!” と言われた、というのもある。

プレイ時間:10時間
難易度ノーマルでプレイ。
それなりに寄り道しつつ、クリアまで。ゲーム中に詰まることはなかった。

評価:非常に良い
1つ1つの要素は平凡だが、ジャンル2つを融合させて今までに無かったものをプレイできた。

ストーリー:神の信徒となり、教団を成長させ、異教の神を打ち倒せ。
最後には・・・?

◇新鮮なゲーム
本作はローグライトアクションと、集団運営系のシム系ゲームの特徴を併せた作品になっている。
ダンジョンに潜り素材や人を集め、教団を発展させ、戦闘能力を高め、ダンジョンのラストにいる異教の神を打倒する、というのが一連の流れ。
それぞれの要素では他の一級ゲームには劣るが、2つ組み合わせることで別のゲームとして成立している。全く異なるゲームジャンルを組み合わせた作品、という意味では “One Step From Eden”と似たような感じだ。

◆アクションパートはシンプルながらに面白い
攻撃・回避・呪いの3種しかコマンドがなく、シンプル。キャラは機敏に動き操作性は良い。
ダンジョン1周は大体5分~10分程度。途中で敗北しても集めた素材などは少し減るが持ち帰り可能で、死亡ペナルティもあまりなく、優しい仕様。
道中で自キャラを強化しつつ(本作ではタロットカードや装備更新がそれにあたる)、ステージの最後にいるボスを撃破する、というローグライト系の基本的な構成。ここで入手したリソースにより再挑戦時の自キャラの基本スペックや使える装備・スキルの数を増やしていく、というのがローグライトアクションゲームの基本的な流れだが、本作では得てきたリソースで教団を運営・発展させ、それにより自キャラの強化とワンステップ挟んでいる。

◆シムパートも面白いがシステム的な不便さはある
ダンジョンで得てきた素材や金で建築を作り、教団を発展させていく。
信者は1人から始まり、最初は良いのだが人数が増えていくにつれて誰に何の作業を出しているのかわからなくなるのが欠点だと感じた。一括管理するようなシステムがなく、信者1人1人に直接対面して指示を出さないといけない。また、信者に寿命や高齢化の概念があり、老人になると何の労働もしない存在になる。そうなってしまっても色々と使い道はあるのだが、老人になる前に何の作業をさせていたかわからなくなる。なので、終盤は誰が何をやっていたのか、どこの作業に穴が生じているのかが全然わからなくなる。また後述するがバグも見られ、これが更に管理を難しくしている。

◇カルトならではの行動も
自分が死んだ際に信者を1人生贄に捧げることで復活したり、教会で儀式を行えるのがカルト教団をテーマにしている本作の特徴的な点だろうか。カルト教団運営シムやったことないので・・・
何もしない年寄りになったら生贄になってもらおう。

教祖なのでハーレムも作れます。

◇それぞれの要素では特化したゲームには劣る
アクションパートは武器や呪い・タロットなどの強化要素は豊富とは言えない。10時間プレイして全て出揃う程度。
シムパートではシステム的な不便さがあり、もっと特化したゲームには劣る。
まあ当たり前っちゃ当たり前のことなんだが。

◇バグは少し気になる
施設を複数建設しているのに、いつの間にか1つ使用されない施設が出来たりするのは不便だと感じた。また、会話の際に何も起こらなくなり事実上フリーズしたのと同様で再起動せざるを得なくなるバグにも一度遭遇した。この辺はアプデで改善を期待したい。

◇難易度は低め
難易度ノーマルでプレイしたが、敵の攻撃はかなり緩い。終盤は“被ダメージが2倍になるが、ダメージを食らうまでは敵を撃破すると自身のダメージ倍率が10%ずつ上昇” の装備を使っており、ボスに行く頃には数倍ダメージで瞬殺、みたいな感じだった。敵の攻撃もほぼ初見で対応可能。
“Hades” や “Dead cells” のようなローグライトアクションの名作を既プレイの人には物足りない難易度だと感じた。アクションにやり応えを求める人は初回から高難易度でプレイした方が良さそう。

◇good
・2つのジャンルを上手く繋げて面白いゲームにしている
・可愛いキャラクターにカルトというアンマッチ感が良い

◇bad
・1つ1つの要素で見ていくと他の名作には劣る
・バグは気になる
・やりこみ要素は薄め

◇総評
2つの要素を上手く融合しつつ、デフォルメされたキャラにカルト宗教という要素も合わせて一つのゲームとして上手く特徴を出している。1つ1つの要素はやや弱いが、オリジナリティあるゲームとして高評価。
10時間ほぼノンストップでプレイした。全実績解除などするとしても15時間かからないくらいじゃないだろうか。2000円で10~20時間と考えるとボリュームがないわけではないはずなのだが、面白かったのでシム・ローグライク系ゲームとして見るならばもう少しやりこみ要素があるとより良いかな、とは感じた。

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