来来亭

“来来亭” というラーメン店が半年くらい前に出来ていたので、今更行ってみた。

公式によると
“来来亭のラーメンは、京都風醤油味の鶏ガラスープに背脂をふんだんに浮かせているのが特徴です。表面に背脂、中は澄んだ鶏ガラベースのスープなので、コクがあるのに口当たりはスッキリ!最後まで飲み干せるスープです。麺はコシのある細麺で、スープとよく絡んでスルスルいけてしまいますよ!” らしい。
俺が過ごしているこの地域は豚骨ラーメン以外は絶滅危惧種のような状態であり、非豚骨ラーメンというだけで個人的には一定の価値を見いだせる。
豚骨ラーメンをメインにしているグループの系列が別の店舗として味噌や塩を出している、といったタイプの店はいくつかあるが、塩・醤油・味噌ラーメンの個人店はおそらくほぼほぼ存在しない。もしくは過去に淘汰されたのだろう。
俺は別に豚骨が嫌いというわけではない。中高生は豚骨ラーメン発祥の地で過ごしており、それなりに触れてきた。しかし、豚骨というジャンルでは中高生の頃にゲーセンに行きつつ友人と食べた大砲や龍の家を超えるものは体験としてなかなか無い気がする。あと、大人になって車も使って行動範囲も広がっているのに豚骨の店しかないとちょっと嫌になってくる。

で、行った感想。
メニューが非常に多い。ラーメンだけでも様々な種類があり、更に唐揚げや豚キムチ、ミンチカツの定食なんてのもあった。ロードサイドに立地されており、色々なメニューがあるファミリー意識の強い店なのだろう。
俺がよく行くラーメン店はほぼ個人店で、メニューは極力絞っており、ラーメンと丼もの、あと餃子程度で、炒飯すら無い店も多いので新鮮に感じる。
基本のラーメン+チャーハン+餃子の一番無難そうなセットを頼んでみた。

◇ラーメン

醤油+背脂。
タッチパネルでの注文でそこそこ弄れるところがあったが、ほぼデフォルトで注文。ネギ増しのみ無料だったので変えてみた。嬉しい。背脂増量は普段は出来るらしいが、原材料うんぬんで現在は一時停止していた。
で、第一印象だが、かなりしょっぱい。あと思ったより一味の主張が強く、時折辛味を感じる。正直コレを最後まで飲み干すのは無理だと思った。
卓上に梅干しがおいてあったので、味変だか口直しだかしてね?ということなのだろうか。俺は梅干しが苦手なので無理だ。
麺は細麺で、ザクザクいける加水率低めの方のタイプだろうか。正直途中からちょっとノビてきてるというか、だいぶ柔いように感じた。俺はなんでもバリカタとか言っている奴は馬鹿だと思っているのだが、ここのラーメンに関しては硬めで注文すべきだったか。
チャーシューは赤身の箇所メイン、所謂普通のチャーシュー感はなく、切り落としみたいな感じ。そんなに嫌いじゃない。
脂身の甘さでスープの塩辛さが少し中和されているような感じはするが、ちょっと全体的にむつこい感じだ。しつこいお味。京都醤油背脂ラーメンという形式自体があまり俺好みではないのかもしれない。それかロードサイドに出てるから普通よりも塩辛く調味してるとかあるのかな。

◇炒飯
黒い。京都だかあの辺のラーメン屋の炒飯は黒い、みたいな話は聞いたことがあった。なんちゃら菜館みたいな店。炒飯としてはパラパラ系というよりはしっとり系か。丁度中間地点くらいにある気もするが。具は卵と葱でシンプル。総じて、悪くない。まあ炒飯不味いってなかなかないよな。
ちなみに写真はラーメン以外は撮っていない。

◇餃子
皮のプルプル感が強い印象。飲茶も掲げているみたいなので、その影響だろうか。焼きは少し甘い気がした。卓上に所謂餃子用のタレというものが見当たらなったので辣油で食べてみた。味は割としっかりついている。個人的には焼き餃子はやや揚げ気味にサクッとしている方が好き。この餃子と似たような感じで作ってるなら、雲呑麺は悪く無さそう。
プルモチは好きなのだが、ラーメンとセットで食べたいか?と言われると微妙なところだ。水餃子とかが好きなんだよな俺は。

◇結論
ラーメンは俺には味が濃すぎるのでタレ薄め・麺硬めが良いと思った。炒飯は悪くない。餃子はラーメン店でこの餃子食うのはちょっと違うかな、という印象。焼きが甘かったのだろうか。
まあ、チェーン店としては悪くないのではないだろうか。色々なメニューがあるというのはそれなりに魅力的ではある。客層はファミリー、男軍団、男のソロばかりであった。
次行くことがあれば、九条ねぎをいっぱい載せたネギラーメン、もしくは雲呑麺あたりを頼みたい。
ただ、一つ問題がある。この来々亭の周囲は、それなりに俺が気に入っているラーメン店が沢山ある。それらを差し置いて、わざわざこの店にラーメンを食べに来るか、と言われると…おそらくほぼ来ない店になるだろう。
俺としてはこってりしたドギツイ醤油ラーメンではなく、なんか今風のネオ中華そば、芹沢さんの言うところの “ハイスペック醤油ラーメン” みたいな店が出来て欲しいのだが。

この地域にきてそろそろ10年近くになるが、未だにそういったものをメインとして出す店は観測出来ていない。九州は醤油が違うという話はよく聞くし、東京あたりで流行っているものをそのまま持ってきても戦うのが難しかったりするのだろうか。

丁度ラーメンハゲの新刊が出ていたので読んだところ、まさに背脂系ラーメンがメインになっていて面白かった。

スープの旨味というよりも塩辛さが前面に出てたのが気に食わなかった理由だ。薄味にしてみればまた違った印象を抱くのかもしれない。次に行くことがあれば薄味+ネギで行こう。

ちなみに全国展開している醤油ラーメンで、“丸源ラーメン” なる店が1年くらい前に周辺に出来ている。なんか人が多かったので放置していたのだが、そのうち食べに行ってみるか。

ラーメンハゲの漫画こと “ラーメン再遊記” の新刊だが、自分語りに対して終始辛辣な芹沢さんが面白かった。

このシリーズは本当に面白いので、読んだことのない人は “ラーメン発見伝” から読むことを推奨。

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